Jazz Diary 杉田宏樹のジャズダイリー

仏ピアニストが2年半ぶりに再登場

2011年12月07日

 2009年05月に丸の内“Cotton Club”に初出演したジャッキー・テラソンが、2年半ぶりに帰ってきた。3月中旬にブッキングされていたのだが、震災のためキャンセルとなり、このタイミングで仕切り直しの実現となった。フレンチ・ピアニストとしては80年代を代表するミシェル・ペトルチアーニに続き、90年代に頭角を現した才人。モンク・コンペ優勝から20年近く経った現在は、後続の若手から突き上げを受ける立場でもある。その意味で2010年リリースの最新作『Push』は、大手Concordへの移籍作ながら国内発売はされなかったため、テラソンの進化形が日本で広まるのは限定的にとどまった。今夜は同作の参加ドラマーであるジャマイア・ウィリアムスと、新規ベーシストのバーニス・トラヴィスとのトリオ公演だ。トニー・ウィリアムス作曲の「シスター・シェリル」で幕を開けると、マイケル・ジャクソン「今夜はドント・ストップ」をアダプトした「キャラヴァン」と、アメリカ「金色の髪の少女」似のリフでエネルギッシュに展開した「スマイル」が、テラソン演出の裏テーマのようで興味深い。ウィリアムスが期待に違わない演奏だったことも特筆したい。
●Jacky Terrasson (p) Burniss Travis (b) Jamire Williams (ds)

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