Jazz Diary 杉田宏樹のジャズダイリー｜セブンオークス・パブリシング

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ノルウェーの人気バンドが初来日

2009年11月02日

　10年越しの来日希望がようやく実った。Jaga Jazzist（ヤカ・ヤシスト／ジャガ・ジャジスト）はノルウェーのジャズとロックの境界線にある人気バンド。今回、ロック・サイドの熱心な招聘活動によって、東西でのライヴが開催されたというわけである。渋谷O-Eastはオール・スタンディングのロック向けの会場。数年前に観た上原ひろみ公演以来ということで、ここには今後のジャズ界が発展する要素を秘めているとも感じた。バンドに対する約700人の観客の反応は、予想以上に熱かった。ぼくの認識はジャズ・バンドだったが、多くの若者にとってはそのような１つのジャンル分けのバンドではなかったようだ。9名のメンバーが躍動的にサウンドを動かしていく様子をウォッチすること。これがヤカ・ヤシストのステージに立ち会うことの醍醐味なのだと思う。中でも昨年ＥＣＭからデビュー作をリリースしたマティアス・アイクは、本業のトランペットばかりでなくウッドベース、キーボード、ヴィブラフォンまで手がける八面六臂の活躍で、改めてその才能に唸った。終演後、アイクと談笑。関係者とも情報交換ができたのも有益だった。