Jazz Diary 杉田宏樹のジャズダイリー

渋谷と丸の内のクラブをはしご

2011年08月29日

 キャサリン・ファーマー with 佐藤文子クァルテット@JZ Brat。ぼくは「ジャズジャパン」9月号で佐藤がリーダーのグループ Anonymous 5の『New Hope』を紹介していて、今回は新作のリリースに合わせたジャパン・ツアーである。同作への参加は1曲だけだったファーマー(vo)が、今夜は全面的にフィーチャーされ、クラーク・テリー、ルー・ドナルドソンら著名人と共演してきたキャリアに裏打ちされた、自信溢れるパフォーマンスを披露。同作で作曲家としての才能をアピ?ルした佐藤には、“ピアニスト”の部分を期待したのだが、ファースト・セットだけではそれを十分に聴き取ることができなかった。
 丸の内へ移動し、「Cotton Club」でミカリンバのセカンド・セットを観る。ニューヨーク在住のマリンバ奏者、吉田ミカをスティーヴ・ガッド(ds)がプロデュースした『ミカリンバ!』が昨年話題を呼び、今回の来日公演に繋がった。まず吉田とガッドがデュオで2曲演奏。70年代のスタッフ以来、何度もガッドのステージを観てきたが、このようなシチュエーションは初めてで新鮮に感じた。同店初出演のガッドとエディ・ゴメス(b)が、チック・コリア“フレンズ・クァルテット”の2リズムだと考えると、感慨もひとしお。ビル・エヴァンスの「ヴェリー・アーリー」や「A列車で行こう」の選曲に、彼らの歴史が重なる。ヴェテランの妙技が満員の観客を魅了した。

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