Jazz Diary 杉田宏樹のジャズダイリー

名優の遺作となった映画

2011年08月12日

 銀座の丸の内TOEI2で『大鹿村騒動記』を観た。出演者の舞台挨拶で主演の原田芳雄が車椅子姿で登場し、7月19日に71歳で他界するという悲しい出来事が、映画の話題を高めた状況である。そんな現実とは逆に、本作は喜劇だ。随所に笑いを誘う人間模様が描かれている。それが本作の企画段階から関わった原田が意図したものだから、と思い、映画の世界を楽しんだ。原田と実年齢で17歳年長の三國連太郎が会話する場面では、複雑な気持ちになったが。作品のハイライトとなる大鹿歌舞伎が無事に閉幕し、道柴を演じる大楠道代が、村役場勤務のたかちゃんに「ありがとう」と声をかける。それに対して嬉し泣きの表情を見せたたかちゃんのアップが、最も印象的なシーンだった。入場料が一律1000円なのも特筆したい。

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