Jazz Diary 杉田宏樹のジャズダイリー

エヴァンス追悼の野外フェスティヴァル

2011年08月06日

 「真夏の夜のJAZZ in HAYAMA」と題したフェスティヴァルが、神奈川県の葉山マリーナで開催された。ビル・エヴァンス1961年の名盤『ワルツ・フォー・デビイ』から50周年の節目を迎え、再発やトリビュート新作がリリース。さらにユニバーサルミュージック主催の関連イヴェントとして、この野外公演が企画されたわけである。午後4:00スタートのステージには、ハクエイ・キム・トリオがトップ・バッターで登場。前衛的な演奏でインパクトを与えると、そこに韓国のトリオWinterplayが加わってオシャレな午後を演出。続く大西順子は中川(tb)+原(tp)+山口(ts)をフロントに配したオールスター・セクステットを率い、貫禄のリーダーシップを発揮した。山中千尋はトリオで数曲を演奏した後、稲垣潤一(vo)がゲスト参加。名曲「夏のクラクション」は原曲をリアルタイムで聴いていただけに、感慨もひとしお。音楽祭のトリを務めたのは小曽根真 featuring. NO NAME HORSES。ここにもゲストでクリスタル・ケイと青山テルマの歌姫が華を添えた。2人にとっては“アウェー”のステージに違いないのに、スタンダード・ナンバーをヴォーカリーズで聴かせる高いハードルに挑戦。凡百の邦人女性ジャズ・ヴォーカリストを凌駕するクリスタルの歌唱力には驚いた。昨年まで同時期同所でのイヴェントはJポップ系が中心だった経緯があり、稲垣らの参加はジャズに特化した今回のスパイスとして、予想以上の効果をあげていた。

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