Jazz Diary 杉田宏樹のジャズダイリー

4月後半のライヴまとめ

2011年04月27日

 16日(土)はRoom56@池袋インディペンデンス。若手トランペッター高澤綾がメンバーのユニットだ。初めて訪れた同店は縦に細長い作りで、超満員。若いミュージシャンをサポートしている風の年配の女も見受けられた。演奏はピアニストがヒューマン・ビート・ボックスを兼ねるなど、純アコースティックに限らない音楽性を披露してくれた。
 18日(月)は臼庭潤4@新宿ピットイン。お目当てはピアノの松本茜だった。デビュー時からウォッチしていた松本は、大学を卒業して自分のバンドだけではなく、本クァルテットのような場所にも進出。活動のキャパシティを広げている。初体験の臼庭4での松本は、アグレッシヴなプレイでバンドに積極的に関わり、確実に音楽性を拡大中であることを印象付けた。
 20日(水)はマンハッタン・ジャズ・オーケストラ@ブルーノート東京。震災の影響で、当初予定されたミュージシャンのうち、7人が交代し、邦人4名が参加した。緊急事態に直面したリーダーのデヴィッド・マシューズは、動じることなくステージを務め、追悼曲「Inori」も披露してくれた。クリス・ハンター(as)はいつものように熱演。サポート・メンバーではポップス畑で活動する波多江健(ds)の好演が光った。
 22日(金)はアンドレ・メーマリ@田町ピアノフォルティ・ショールーム。ブラジルの若手ピアニストが個人名義で初来日。3回のジャパン・ツアーの合間に当たるこの日、関係者向けのライヴが開催された。ちょうど34歳の誕生日だったメーマリは、ジョビン曲や「ふるさと?黒いオルフェ?荒城の月」等を演奏。CDでの印象と違わぬスキルを体感させてくれた。
 23日(土)はピアノ・キューブ@かつしかシンフォニーヒルズ。アキコ・グレース+ピアニスターHIROSHI+谷真人のピアニスト3名によるユニットだ。ジャズ、ポップス、クラシックとメインのジャンルが異なる彼らゆえの、ハプニングとブレンドが見どころ。進行役を担ったHIROSHIの巧みなMCが、このプロジェクトの要と聴いた。グレースが活動のキャパシティを広げている点でも、このユニットは続けてほしい。
 27日(水)はジョン・ディ・マルティーノ@赤坂B flat。日本ではロマンティック・ジャズ・トリオのピアニストとして知名度を得ている。今回は日本在住者とトリオを編成し、ウイリアムス浩子(vo)をフィーチャー。特に日本側に収穫の多いプロジェクトとなった。

NEWENTRY

ARCHIVE

BLOGS

CONTACT

株式会社セブンオークス・パブリシング

セブンオークスへのお問い合わせを受け付けております。
メール:hachi@7oaks.co.jp
住所:〒134-0081 東京都江戸川区北葛西2-10-8map
Phone:03-3675-8390
Fax:03-3675-8380