Jazz Diary 杉田宏樹のジャズダイリー

トップ・オーケストラの定期公演

2011年02月10日

 守屋純子オーケストラは日本では数少ない女性がバンド・リーダーの楽団である。昨年から新装オープンした大手町の日経ホールに会場を移した定期公演を観た。このジャンルでは複数のビッグ・バンドを掛け持ちしている実力派を揃えた守屋は、主に自身のオリジナル曲を披露する場として運営し、実績を重ねてきた。今夜は「トリビュート・トゥ・ジャズ・ジャイアンツ」と題して、いつもと趣向を変えたプログラムを用意。「イン・ザ・ムード」「星影のステラ」「スイングしなけりゃ意味ないね」の有名曲を、守屋流のスマートなアレンジで再構築してみせた。チャールズ・ミンガスの「マイ・ジェリー・ロール・ソウル」のエンディングを、グレン・ミラー風に処理したのは面白い。守屋がフランス滞在中に世話になったというジャーナリストのダニエル・ミン=トゥンに捧げた自作曲で、実は昨年、彼が他界していたことを知り、個人的な交流もあっただけにショックだった。1年前の定期公演から現在まで新作をリリースしていないこともあって、オーケストラの近況を聴けた点でも収穫となった。

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