Jazz Diary 杉田宏樹のジャズダイリー

名フュージョン・サックス奏者のトリビュート・バンド

2010年06月12日

 グローヴァー・ワシントンJr.がどれほど好きか、に関しては99年に急逝した時、「スイングジャーナル」に追悼記事を書いたことでご理解いただければ幸いだ。それにしても56歳という若さでの他界は衝撃的だった。80年の『ワインライト』でフュージョン・サックスのトップを極めたグローヴァーは、その洗練されたサックス・スタイルによって後続の多くのプレイヤーに影響を与え続けている。先頃未発表ライヴ作『ラスト・ライヴ』がリリースされたことでも話題を集めるグローヴァーのトリビュート・バンドを、「ブルーノート東京」で観た。音楽監督のジェイソン・マイルスは、グローヴァーはもちろん、マイルス・デイヴィス、デヴィッド・サンボーンらのアルバム制作に関わってきた鍵盤奏者。他の共演者ではすでに単独の来日公演で“グローヴァー・ラヴ”を表明したエリック・ダリウス(sax)が、このプロジェクトに起用されたことを聴衆に納得させるプレイで嬉しくなる。サックス抜きの「イースト・リヴァー・ドライヴ」では、デヴィッド・サンボーンGのニック・モロック(g)が主役となって、隠れた魅力を披露。アンコールの「ミスター・マジック」まで、『ワインライト』参加メンバーでもあるラルフ・マクドナルド(per)の存在感たっぷりなプレイにも魅了された。

NEWENTRY

ARCHIVE

BLOGS

CONTACT

株式会社セブンオークス・パブリシング

セブンオークスへのお問い合わせを受け付けております。
メール:hachi@7oaks.co.jp
住所:〒134-0081 東京都江戸川区北葛西2-10-8map
Phone:03-3675-8390
Fax:03-3675-8380