Jazz Diary 杉田宏樹のジャズダイリー

大物フュージョン・サックス奏者が丸の内に初登場

2010年03月24日

 ジェラルド・アルブライトはもう20年以上もウォッチし続けているフュージョン・サックス奏者だ。今回は丸の内Cotton Clubへの初出演であり、自己名義ではおそらく14年ぶりの来日公演となる。何故これほどのブランクが生じたのかは不明だが、来日できないほどの多忙な売れっ子状態が続いていたと考えるべきなのだろう。今回アルブライトは4人編成のバンドを率いて来日。久々に日本のファンの前でパフォーマンスをするという意識があったのか、新旧のレパートリーを網羅する形になったのが嬉しい。初期の「バミューダ・ナイツ」でキャリアを振り返り、『ライヴ・アット・バードランド・ウエスト』から「インプレッションズ」「ジョージア・オン・マイ・マインド」でジャズ・ルーツを明らかにする。6月リリースの新作から、ハイチ災害への思いを捧げた「ロード・トゥ・ピース」を含む新曲2曲を披露してくれたのも収穫。さらなるファン・サービスはアンコールでやってきた。「何十年ものファンなんだ」と明かして、故グローヴァー・ワシントンJr.の名曲「ワインライト」をカヴァー。完全コピーした上で、自分のレパートリーにまで高めたアルブライトの“グローヴァー・ラヴ”が伝わってきて、両者のファンである自分には感慨深い場面を演出してくれたのだった。

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