Jazz Diary 杉田宏樹のジャズダイリー

団塊ジャズ・フェスティヴァル・ファイナル

2010年03月22日

 ドラマーの小林陽一が毎年主催する「団塊ジャズ・フェスティヴァル」は、これまで文京シヴィックホールで開催されてきた。今年は「ファイナル」と銘打って、会場を赤坂Bフラットに移動。100数十席のチケットは完売で、ぼくは取材のために座席を確保することができた。イヴェント名は団塊世代に向けたジャズ・ライヴという意味が込められていて、確かに年配のお客様が数多く来場されていた。アート・ブレイキーから影響を受けて自身のドラム・スタイルを築いた小林の音楽性に共感するファンが大半ということで、モダン・ジャズが流行した青春時代を重ね合わせる人たちが、このイヴェントのリピーターなのだと感じさせられた。第1部は若手3人をフロントに据えた「ニュー・スター・セッション」。第2部は小林率いるジャパニーズ・ジャズ・メッセンジャーズ。ブレイキーに心酔する小林の、30代ミュージシャンを起用したクインテットが、5月発売の新作『チュニジアの夜』収録曲をいち早く披露した。メイン・イヴェントの第3部では村田浩(tp)、大森明(as)、太田寛二(p)らのヴェテランが登場。中でも久しぶりに生演奏を観た大森の健在ぶりを確認できたのが収穫であった。満員の観客がスタンダード・ジャズを堪能した一夜。このようなJジャズの世界も大切にするべきだと思った。

NEWENTRY

ARCHIVE

BLOGS

CONTACT

株式会社セブンオークス・パブリシング

セブンオークスへのお問い合わせを受け付けております。
メール:hachi@7oaks.co.jp
住所:〒134-0081 東京都江戸川区北葛西2-10-8map
Phone:03-3675-8390
Fax:03-3675-8380