Jazz Diary 杉田宏樹のジャズダイリー

トランペットの若武者が小編成で来日

2010年02月24日

 若武者というのはイメージの話で、実は40歳を迎えたトランペット奏者のロイ・ハーグローヴ。しかし本人はそんな年齢を感じさせない若々しい活動を展開している。ビッグ・バンドやソウル・プロジェクトのRHファクターでも観ているブルーノート東京のステージに、サックスを含むクインテットでハーグローヴが凱旋した。アート・ブレイキー&ジャズ・メッセンジャーズを彷彿させるマーチ・ナンバーで、当夜ハーグローヴが企図したコンセプトを表明。サックス奏者がステージから下がって、ハーグローヴがフリューゲルホーンを手にバラード「ユーアー・マイ・エヴリシング」を演奏。さらに同編成の「スピーク・ロウ」は珍しくもソロー・テンポで、このバンドにおいてハーグローヴが何を観客にアピールしたいのかが明らかになった。モダン・ジャズの伝統と遺産をきちんと今に伝える姿勢に共感。アンコールに応えて登場したメンバーが、終盤に1人ずつステージを去る演出がユニーク。トランペット・プレイとバンドのタイトな関係性を含めて、これまでに観た最高のハーグローヴだと思った。

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