Jazz Diary 杉田宏樹のジャズダイリー

NYの最新形ギター・トリオ

2010年02月20日

 昨年『クランツ・カーロック・ルフェーヴル』をリリースし、トリオの実質的なリーダーとしても注目されたウエイン・クランツ。今夜はマニアックなギター・ファンからチェックされていた同作の世界が期待できるステージ@丸の内Cotton Clubとなった。どちらかと言えば同作に共感した人々が集ったと思えるのに対して、客席は一般的な音楽ファンも散見できる。このような状況で、共同名義トリオは自分たち流を貫いた。貫いたのがいいという話だ。ジャムバンド?テクノ風の曲展開でエフェクター使用の音作りや、1曲の中で場面変化を作る手法を興味深く聴いた。「即興性を重視するので、事前に曲を決めないんだ」とクランツがMCで発言したように、常識的なギター・トリオとは異なる音楽性を目指した点がユニーク。ラスト・ナンバーがe.s.t.を想起させたのは偶然かもしれないが、いずれにしてもこのユニットの現代性を物語っていることは間違いない。一時的に話題となったユニットかどうかは、メンバー3人のモチヴェーションにかかっている。

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