Jazz Diary 杉田宏樹のジャズダイリー

2012年05年20日  第4回サマー・ジャズ・レヴォリューション

2012年05月20日

 邦人の若手を中心としたジャズ・フェスティヴァルが、今回初めて渋谷さくらホールで開催された。過去43回の実績がある《サマー・ジャズ》がヴェテランの著名ミュージシャンが多数出演するのに対し、主催者の日本ポピュラー音楽協会(日音協)が才能ある若手を紹介するために始めたイヴェントの第4回である。まず進行役のグレース・マーヤ(p,vo)が弾き語りで1曲披露。続いての椎名豊(p)“フューチャー・スイング”は、本祭のために企画されたクインテット。纐纈歩美(23)+中島あきは(19)の女性2アルトがフレッシュだ。チャーリー・パーカーの「オー・プリヴァーヴ」では、共にビバップのしっかりとした基礎体力を身に着けていることを証明した。寺久保エレナに迫る実力者の中島は、今秋から奨学金を得てバークリー音大に進学する予定で、卒業後にはどれだけ成長しているか、今から楽しみだ。井上銘(g)が自己のグループでステージを務めた後、フライド・プライドの横田明紀男と初めての超世代ギター・デュオで演奏した「サマータイム」は、今夜の収穫の1つ。トリのエリック・ミヤシロEMバンドは、ビッグバンドに情熱を燃やし続けるエリックのリーダーシップが見事。トランペット&フリューゲルホーンは、いつ聴いても惚れ惚れする。アンコールではエリックの師メイナード・ファーガソンの当り曲「ロッキーのテーマ」で、観客にエネルギーを与えてくれた。来年もこのホールでの開催を望みたい。

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