Jazz Diary 杉田宏樹のジャズダイリー

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2013年02月11日  ソウル・シンガー3名の競演ステージ

2013年02月11日

アレキサンダー・オニール with シェレール/アンジェラ・ウィンブッシュ@ビルボードライブ東京。このような表記だったので、主役をオニールが務め、女性二人がゲスト参加する構成と予測した。ところが蓋を開けてみると、それぞれが主役の三本立てだった。トップバッターのウィンブッシュはソングライターからシンガーへと活動を広げた才女。CDで聴いていたが、初体験の生歌はめっぽう巧くて驚いた。男性客をステージに上げて、ダンスするサービス・シーンもあり。30分のパフォーマンスに続いて、シェレールが登場。80年代に輝いていたシンガー、のイメージが強いが、歌唱力がまったく衰えていないどころか、エンタメを熟知したベテランの存在感を輝かせた。30分後にオニールに交代すると、世の中の景気が良かった時代にタイムスリップした感覚に包まれて、会場がヒートアップ。終盤にはシェレールが再登場して、デュエットで「Never Knew Love Like This」を歌うと最高のムードに。アンコールでは3人が揃って合唱。1時間40分に及ぶ、大満足のステージだった。

2013年02月13日  ヨーロピアン・ニュー・ジャズのフィクサー

2013年02月13日

ニコラ・コンテ@ブルーノート東京。クラブ・ジャズ・シーンを賑わすサウンド・メイカーとしての手腕に定評がある男だ。今回はジャズに回帰したセルフ・タイトルの新作を発表したばかりのティル・ブレナー(tp)をフィーチャーした6人編成。イタリアン3名+フィンランド、ドイツ、スウェーデンの多国籍バンドに、ジャイルス・ピーターソン推薦によるロンドン出身の女性歌手も加わった。「ストールン・モーメンツ」を含め、60年代ジャズ?アフロ・ジャズ?ソウル・ジャズ?R&Bと進行する、歴史をたどった選曲コンセプト。アンコールは「時には母のない子のように」。終演後にブレナーと再会を祝った。

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2013年02月15日  コンベンションと歌姫のライブ

2013年02月15日

 午後は「Blue Note Now 2013コンベンション」@ビルボードライブ東京。来年で創立75年を迎える名門レーベルの今を紹介。BN社長ドン・ウォズのスピーチと、ホセ・ジェイムズ(vo)のバンド付きライブも行われ、今年から来年のラインアップに期待が高まった。
 夜はジュリア・フォーダム@丸の内Cotton Club。80年代末から90年代半ばにかけて、TVドラマの主題歌に使用されたこともあって、日本でも人気を集めたシンガーだ。新世紀に入ってからはマイペースの印象を抱いていたが、出産?育児と音楽活動を並行しながら現在に至っている。ステージは「フォーリング・フォーワード」で始まり、「ガールフレンド」「微笑にふれて」「ハッピー・エバー・アフター」「アイ・キャント・ヘルプ・マイセルフ」「リバー」を、あの頃と変わらない歌声で披露。アンコールの「アイ・ウォント・トゥ・ステイ・ホーム・ウィズ・ユー」は7歳の娘のことを歌ったオリジナル曲で、トロンボーンの口真似つきだった。終演後に楽屋を訪ねると、初対面なのに「あなたの顔、見たことがあるわ」。10代の時、聖歌隊で練習した経験が今、生きていると知った。きさくな人柄に高感度がアップ。

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2013年02月21日  北フィンランドのグループが初来日

2013年02月21日

Kuru@渋谷 duo music exchange。事前に試聴する機会がないまま、ライヴを観た。北フィンランドのオウルを拠点に活動する6人編成のサウンドは、同国の伝統音楽からの影響も感じさせ、わかりやすく聴きやすい。ぼくが注目したのはフィーチャリング・トランペッターのヴェルネリ・ポーヨラ。父がベーシストのペッカ・ポーヨラで、弟がオッダランのイルマリ・ポーヨラという音楽一家に育ち、名門シベリウス・アカデミーを卒業して、優れたリーダー作をリリースしていた。そのスタイルはニルス・ペッター・モルヴェルを想起させるクールなもので、おそらくKuruのサウンドに新たな音世界をもたらしたのだと思われる。

2013年02月22日  オーケストラの定期公演

2013年02月22日

守屋純子オーケストラ@さくらホール。毎回テーマを決めた選曲で楽しませてくれる守屋が今回掲げたのは、「伝説的なアレンジャー」。新旧のアレンジャーを守屋流のイメージでトリビュートした楽曲を演奏するというものだ。「魅惑のリズム」「ザ・サイドワインダー」「この素晴らしき世界」のカヴァーと、長谷川等伯の画作を題材にした「メイプル」等の自作曲で構成。フィーチャリング・ソロイストを演じたエリック・ミヤシロは、いつ聴いても強力である。

2013年02月23日  ジャズと言えばピアノトリオ

2013年02月23日

 2011年刊行の拙著『ジャズと言えばピアノトリオ』の関連トーク・イヴェントを、四谷いーぐるで開催した。同店でのイヴェントは何度も経験しているが、このジャンルの魅力を紹介するテーマを考えて、今回は懇意にしているピアニスト西山瞳さんのご協力をお願いした。つまり評論家・音楽家という立場の異なる二人のコラボが、より妙味を生むのではないかとの企画である。西山さんはブログで明らかなように文章も達者で、トークも説得力のあるわかりやすいものだった。このプロジェクトは今後も発展させていきたい。

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013年02月25日  絶好調ピアニストが六本木に再登場

2013年02月25日

 山中千尋トリオ@ビルボ?ドライブ東京。予定時間をオーバーしてファン・サービスに努めた。ミュージック・ペンクラブ・ジャパンのホームページに寄稿したレポートを、以下に転載する。
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 昨年は2枚のフル・アルバムとミニ・アルバム1枚をリリース。旺盛な創作力を全開にするばかりでなく、日米欧を股にかけたライヴ活動も精力的で、いま一番ノッている女性ピアニストだ。直前まで共演者が明らかでなかったが、現在の邦人レギュラー・メンバーである東保光(b)+岡田佳大(ds)とのトリオでの出演となった。ビートルズ・トリビュート作『ビコーズ』からの「イエスタデイ」は、メロディの追加やリズムの崩しを含む全力投球プレイで、オープニングから早くもこの定期出演会場に集った観客の期待に応える。有名な変拍子曲に独自の編曲を加えて現代化した「テイク・ファイヴ」や、ビル・エヴァンスを参照した「枯葉」でもオリジナリティを発揮。最近レパートリーに入れたと思われる「エリ?ゼのために」は、セロニアス・モンクを意識したようなアレンジがユニーク。絶好調の現在を反映したステージだった。

2013年02月26日  オルガン・トリオで丸の内に初登場

2013年02月26日

 ジェームス・カーター@Cotton Club。アルバム・デビュ?から20年を迎えたサックス奏者が、昨年リリース作『At The Crossroads』と同じメンバーで来日した。冒頭でカーターがすべての曲目リストをアナウンス。「ストリート・オブ・ドリームス」、R&B、ドラマーのレナード・キングがジミー・スコットに捧げたヴォーカル・ナンバー等々。カーターはテナーを主体にアルト、ソプラノ、フルートを吹奏。痛快なパフォーマンスの連続で、観客を楽しませた。

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