Jazz Diary 杉田宏樹のジャズダイアリー
セブンオークスとコラボレートしている音楽評論家の杉田宏樹さんによる「ライブ・ダイアリー」です。
第35回スカンジナビアン・コネクション
2008年10月10日
スウェーデンに移住して四半世紀。94年の発足以来、北欧のミュージシャンを数多く日本に紹介するライヴの企画・運営を続け、この分野では最大級の貢献を果たしているベーシストが森泰人だ。今夜はオランダのピアニスト、マイク・デル・フェロー・トリオが出演した新宿「ピットイン」公演を観た。メンバーは森(b)+オランダ人ドラマーのセバスティアン・カプティーン。マイクは今回「スカンジナビア・コネクション」では4回目の来日となり、他にトゥーツ・シールマンスGで「ブルーノート東京」に出演するなど、日本での人気が定着しつつある。今夜の演奏ではスタンダード・ナンバーのアレンジに独自性を発揮。これまでにぼくが観たマイクのパフォーマンスで、最上の演奏を聴かせてくれたことを特筆したい。
またゲスト・ヴォーカリストとして、イェーテボリ音大で学ぶ25歳のサラ・リーデルが客演し、ステージに華を添えた。サラはスウェーデン・ジャズ界の重鎮であるベーシスト/作曲家ゲオルグ・リーデルの愛娘。スウェディッシュ・ビューティーとして日本に正式紹介される日も、遠からず訪れることだろう。