Work's Diary 取材ダイアリー

セブンオークスの編集スタッフによる
取材ダイアリーです。

青森取材

2009年11月02日

 青森県の岩木山の麓、浪岡の篤農家・福士さんと、今引っ張りだこの弘前のリンゴ農家・木村さんの2件の取材。1泊2日の取材旅行だ。
福士さんは独特の暗渠施設考案して古代米な独自の稲作を行っている。その年の気候に悩まされる東北の稲作だが、福士さん考案の暗渠施設を敷設した田んぼは安定した収穫を迎えられることで知られた存在。東北弁が多少分かりにくいところがあったが、論理的で納得の説明を受けた。ここでは、奥さんの手作りランチをいただく。そのおもてなしと美味しさに感激。
 一方、木村さんのほうは「軌跡のリンゴ農家」の本を出版してから一躍時の人になる。難しいと言われるリンゴの有機栽培を実践している方。リンゴ栽培についてというよりも、リンゴ栽培と通した人生訓を聞いている感じ。
 青森県はこれで2回目の取材だが、青森市に入ったのは初めて。弘前に比べると印象は寂しい。取材は最初の1日目で終わり、青森市内のホテル青森に宿泊。翌日は12時15分のフライトということで次の日、青森駅に隣接する「青函連絡船記念館」に行く。その歴史を改めて知る。
 その歴史館でゆっくりし過ぎたことと、フライトの時間を勘違いしていたことで、気がついたときにはフライト40分前。レンタカーを超高速で飛ばして、なんとか間に合う。

浪岡から雨上がりの岩木山を望む
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たわわに実る古代米。自身の田んぼ前で福士さん
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福士さんの家でお昼をごちそうになる
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木村さんのりんご園で
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青函連絡船記念館の中から
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上田・ぶどう農家取材

2009年09月24日

5月に旅の取材で上田に来たばかりだが、また同じ上田と別所温泉を結ぶ塩田平のぶどう農家を訪ねることになった。農林水産省の広報誌の仕事で、優れた農業家を紹介するシリーズ企画で、今回は有機でぶどうを作る飯塚さんの取材。農業大学校を卒業して農業理論を学んだ飯塚さんの科学的知識に裏付けられた農法の説明を受けて納得。どの分野でも優れた農業家のいうことは、一様に「土」の力である。本来もつ土の力を引き出すことだ。特に飯塚さんは微生物が育つ環境を整えることに力点を置いていた。ぶどうの「旨味」はアミノ酸によってもたらされる。ブドウの木はそのアミノ酸をどのように摂取するのか。それは土中の死んだ微生物から得られる、すなわち微生物の生きる土壌環境を整えることだという。
飯塚さんのぶどう農園には美事な巨峰がたわわに稔っていた。この巨峰、東京広尾の明治屋では一房12,000円で売られているという。
この美味しいブドウをたくさんいただいてきました。

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横浜スタジアム

2009年09月21日

横浜ベイスターズの村田修一選手の本を作ることになり、横浜スタジアムに取材・撮影。この日が村田の復帰第1戦、阪神戦となる。阪神はクライマックスシリーズをかけて盛り上がっている最中でスタジアムは阪神ファンとベイスターズファンでいっぱい。村田も打って、横浜が快勝。よかった。
ランチはお決まりの中華街で。秋の大型連休の中日とあって、中華街は大混雑。その店の名物と言われる牛すじラーメンを食べたが、特別な感慨なし。

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足利の旅取材

2009年09月13日

栃木県足利市の取材。有名な日本で最古の学校である足利学校跡を取材。足利学校の創建は奈良時代、平安時代と諸説あるが、完全に歴史上に登場するのは室町時代である。現在の学校跡はこの日本最初の学校を、宝暦年間(1751-1763・江戸時代)の姿に復元したものである。
学校の管理は禅僧が行い、生徒は寄宿生活をしたという。日本の叡智がここに集まったとも言え、1550年には、フランシスコ・ザビエルが「日本国中最も大にして、最も有名な坂東の大学」と世界に紹介しているほどだ。この足利学校は1872年(明治5)まで続いた。
足利の人々は、この足利学校を誇りにしているようで、学校跡を大切に保存している様子がわかる。

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上田-別所取材 kumekawa

2009年05月24日

長野県上田市と別所温泉を結ぶエリアは塩田平と呼び「信州の鎌倉」とも称されて、歴上の史跡、温泉など、のんびりと里山散歩を楽しむには絶好のエリア。
1日目は雨模様の取材となったが逆に重文、国宝の仏閣はどれもしっとりと雰囲気が漂う。
(雨に塗れて美しい前山寺の三重の塔)
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(木立の中に佇む国宝・安楽寺の三重の塔)
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当初別所温泉に宿泊予定だったが、長野市の善光寺の7年振りの本尊ご開帳と重なり、その観光客で別所温泉までもが満杯状態。別所から20分くらいの山中にある「鹿教湯温泉」に宿泊。著名な温泉街の別所温泉とはまた違う趣の山中温泉だ。
(別所温泉、北向き観音の参道)
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(別所温泉駅、着物姿が可愛い駅員さん)
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塩田平の取材を終えて車で30分、東御市・旧北国街道沿いにある海野宿へ。観光を目的とした宿場町と違って、現在もなお人々がその家で生活をしているという宿場町。日本の文化を残すということはこういう事か、素晴らしい保存状態だ。
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山口・愛媛の取材旅行

2009年05月10日

今回は、affの仕事で山口の下松(くだまつ)漁港、愛媛の宇和港八幡浜、そして同じく愛媛の篤農家の取材と瀬戸内海を挟んで3件の取材をこなす旅。特別な問題はないと思っていたのだが、トラブル続き。下松漁港での取材が長引き、松山に渡る予定のフェリーに乗り遅れるというハプニング。レンタカーをかっ飛ばし、タクシーまで使って間に合わそうとしたが、残念!フェリーは無情にも5分前に出港。1時間半後の次のフェリーで渡ることになり、その晩、楽しみにしていた松山・道後温泉には夜遅くのチェックインとなってしまう。
(山口・下松漁港)
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(下松漁港ではカレイの養殖現場を取材)
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(松山行きフェリー)
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道後温泉で、現地の魚介類を中心とした美味しい夕飯をいただいたのだが、一緒にいった中島が、なんと食アタリ、翌朝まで下痢・嘔吐に悩まされる。翌日の取材が危ぶまれたが、なんとか取材ができだけには回復し、約束の時間には大幅な遅れとなってしまったが、なんとか、予定の2件の取材をこなす。この2日間は時間に追われるはらはら取材になってしまった。
でも、この3件の取材とも大変有意義で、インタビューに答えていただいた方からは、今回もまた元気をいただいてきました。
(愛媛・八幡浜漁港)
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(取材先の会社が沖合底引き漁で獲ってきた魚を直売している店)
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(愛媛の篤農家の方の栗林でスタッフと)
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埼玉県の篤農家

2009年05月04日

農林水産省では08年に「農業技術の匠」選定制度を新設。地域活性化などに貢献できる農業技術を自ら開発・改良した農業者」で、第1回目は28人が選ばれ、今回取材した金子さんもその一人。自然エネルギー循環型の有機農業技術が評価されたもので、金子さんの農場「霜里農場」を訪ねるとそれが実感できる。肥料を始めとしてすべてが無駄にならず、循環しているのである。霜里農場には世界40カ国から野辺100人以上の研修生が訪れている。金子さんは日本が誇る農業人だ。昨今の農業ブームから農業を始めている方にはぜひ訪れていただきたい農場だ。詳細は、農林水産省・ホームページ「aff」のページに掲載されています。

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小田原港

2009年04月29日

affの表紙撮影と漁師さんの取材のため駿河湾の小田原港へ。連休の初日にも関わらず東名&小田原・厚木道路はがらがら。行楽のお出かけは連休の後半に集中するようだ。取材メンバーは、カメラマンの粂川,、取材の中島、そして、表紙モデルとして来ていただいたご近所の小学3年生、優太くんと広貴くん、そして優太くんのお母さんの素敵な朋子さん。今回は撮影助手までお願いしてしまった。また途中、ハーレーで駆けつけてくれたかっこいい広貴くんのお父さんも加わり、いつもは静かな江之浦漁港も、取材陣で時ならぬ賑やかさ。
今日取材に協力していただいたのは、脱サラで漁師になった江森さん。水産大学を卒業後、団体職員で大手町勤務というバリバリのサラリーマンから転職、長年の夢であった漁師になったという経歴の持ち主。江之浦港で刺網漁を営む、昔ながらの漁師像からは想像できないサラリーマン風漁師さんだ。ただ、これは最近の傾向で、サーファーからの転向、海が好きなカメラマンがそのまま漁師になってしまったなど様々だ。
江森さんには、あいちゃんという愛娘がいるが、優太君と広貴くんとすぐ仲良くなり、あいちゃんが案内役で、浜で3人遊ぶ姿がなんとも可愛い。なぜか郷愁を感じる。取材は昼頃には終了、帰りに江森さんが獲った魚を卸しているというレストランで、アジのたたきを始めとした現地の新鮮な魚料理を満喫。帰りも快適なドライブだった。優太君、宏貴くん、そして朋子さんお疲れ様でした。

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水戸の梅と水戸藩

2009年02月23日

水戸・偕楽園の梅林と水戸藩の歴史を辿る取材。東京から常磐道を通って水戸まで1時間半のドライブ。意外と近い。今回の取材は、うちでデザインをやっていただいているデザイナーさんのお父様、水戸市在住の三富さんに取材のコーディネーターをお願いし、たいへんスムーズな取材になった。
三富さんによると「偕楽園よりも弘道館の梅のほうが私は好きですね」とのこと。確かに、偕楽園の梅林は3000本とも言われる大規模な景観は見事だが、落ち着いた雰囲気の水戸藩の藩校「弘道館」は、水戸藩の栄枯盛衰に思いを馳せながらゆっくりと梅の観賞ができお薦めだ。
もう一つ、JRの鉄道を挟んで偕楽園の反対側に、新たに作られた広大な公園があるのだが、そこにも梅が植えられ、ここは偕楽園のような人混みもなく、ゆっくりと梅の観賞ができる。またこの公園から、高いところにスッキリ美しく佇む偕楽園内の「好文亭」を望むことができ、絶好の撮影ポイント。これもカメラを趣味にしている三富さんに教えていただいた。
あと、水戸の東照宮、北進一刀流の道場である「水戸東武館」、水戸納豆の名を全国的に広めた「天狗納豆」本舗などを訪ね、最後は水戸名物のアンコウ鍋で締める。旨かった。(小野里)
(静かな弘道館と梅の花)
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(見事な梅林、有名な偕楽園の散歩道)
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(新公園より梅の花越しに好文亭を望む)
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(水戸名物のあんこう鍋)
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駿河竹千筋細工の職人さん

2009年02月17日

駿河千筋細工の伝統工芸士・黒田英一さんを静岡市の工房にお訪ねした。古来、日本人は竹の持つ性質を見事に生かし、さまざまな形で暮らしの中に取り入れてきた。風にざわめく竹林の自然景観も趣があるが、人の手によって繊細な細工が施された工芸品もまた独特な風情を醸し出している。駿河竹千筋細工の歴史は江戸時代初期に遡り、将軍職を退き駿府城に入城した徳川家康が、鷹狩りのための餌箱を当地の竹で作らせたことが始まりと言われている。細い竹籤を編んで作る美しい作品はまさに匠の技である。
黒田さんは長年の功績が認められて瑞宝単光章を受章してもいる。日本の財産とも言える。決して広くない工房で作業をしながら静かに語る黒田さんからは職人の年輪が感じられる。
この取材の度に感じることだが、この技をぜひ時代に繋いでほしいと切に感じる。

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