Jazz Diary 杉田宏樹のジャズダイアリー
セブンオークスとコラボレートしている音楽評論家の杉田宏樹さんによる「ライブ・ダイアリー」です。
還暦シンガーの武道館コンサート
2008年09月10日
小田和正@日本武道館。オフコースで活動していた70年代は、軟弱な音楽性ゆえにあまり好きではなかった。解散後、『東京ラブストーリー』の主題歌をきっかけに、気になる男性シンガーとなった。広告代理店を舞台にした堤+深津+坂口のフジテレビ・ドラマに使用された「キラキラ」でクローズアップ。近年、年末にTBS系で放映される小田主演の音楽番組「クリスマスの約束」が、出演者を含めてぼく好みというのが再評価のダメ押しとなった。レコーディングでコラボレートしている松たか子との繋がりも、もちろんぼくにとっては大きな要素である。たかちゃんのゲスト出演を期待していたというわけではないが、今夜はiPodのお気に入りでもある小田のコンサートを初体験。休憩を挟まないがうまくブレイク・タイムを作った約3時間はボリュームたっぷり。小田が会場内を走るのは定番だが、それにしても精力的にファンを楽しませようというエンタテインメント性には、年齢を踏まえればなおさら感服した。アンコールでは次のシングル曲のための収録が急遽企画。すでにフジTVの早朝番組「めざましテレビ」のテーマ曲として使用されている「今日も どこかで」の観客合唱ヴァージョンが実現した。意外に男性客が多かったのも発見であった。