Jazz Diary 杉田宏樹のジャズダイアリー
セブンオークスとコラボレートしている音楽評論家の杉田宏樹さんによる「ライブ・ダイアリー」です。
ミュージック・フロム・ノルウェー第2弾
2008年10月04日
5組のアーティストが来日する10月の連続ライヴ。今夜はピアノ&ヴォーカルのスサンナ・ヴァルムルーを中目黒「楽屋」で観た。スサンナは2004年10月に東京で初来日公演を行っており、ぼくは原宿で開催されたステージを観ている。その時はアルバムと同じスサンナ&ザ・マジカル・オーケストラ名義だったのだが、オーケストラとはいってもキーボード奏者のみで、実質的にはデュオ・チームというギャップのユニークさが北欧ジャズ・ファンにアピールした。その後スサンナはオーケストラとの活動を解消したようで、今回は3人編成の個人名義バンドである。
ギター、ドラムスとの演奏はスロー・テンポを基調としながら淡々と進んだ。リリースを控える『Flower Of Evil』の収録曲を中心としたと思われるプログラムは、ハリー・ニルソンの名曲「ウィザウト・ユー」を含み、スサンナのスロー・ライフを自身の音楽にも反映させた内容となった。若い音楽ファンが客席の多数を占めていたのは、ジャズのカテゴリーにとらわれない音楽ファンが集ったからなのだろう。