Jazz Diary 杉田宏樹のジャズダイアリー

セブンオークスとコラボレートしている音楽評論家の杉田宏樹さんによる「ライブ・ダイアリー」です。

恵比寿から丸の内へ

2008年10月17日

 今月初めから続く「ミュージック・フロム・ノルウェー」も、いよいよ最後の出演アーティストとなった。今夜はザ・コア@恵比寿・天窓スイッチ。ザ・コアは2001年に結成された同国の新世代カルテットで、編成はサックス+ピアノ・トリオ。開演前、旧知のスタイナー・ラクネスと談笑。スタイナーはぼくが2003年にコングスベルグ・ジャズ祭に招かれた時、現地で会って以来の関係で、その後アーバン・コネクションやトロンハイム・ジャズ・オーケストラのメンバーで来日を重ねている。今夜のステージはまず30分ノンストップで演奏。60年代のジョン・コルトレーン・カルテットからの影響が濃いサウンドに、当時のフリー・ジャズが現在のノルウェー・ジャズに大きな影を落としていることを改めて感じた。それはソニー・シモンズや、5月にスタヴァンゲルで観た米国人ベテランと同国若手との共演でも実証されている。2曲目はチック・コリア「マトリックス」を想起させる18分のナンバー。ヨルゲン・マティセン(ts)のサーキュラーブリージングを含め、メンバー全員のテクニシャンぶりも強く印象に残った。
 その後、丸の内へ移動。デューク・エリントン楽団@Cotton Club。約2週間の出演はスケジュール前半と後半に異なるゲストをフィーチャーした編成だ。今夜はマーサ&ヴァンデラスのマーサ・リーヴス(vo)が登場。「ストーミー・ウエザー」「アイ・ガット・イット・バッド」等のエリントン・ナンバーを熱唱し、ショー・ビジネス界での経験豊かな実力を発揮した。エリントン楽団と所縁の深いクラブ名を冠した同店での公演には、特別感が漂っていた。客席が満員だったことも、ビッグ・バンド人気の証しと共に特筆したい。

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