Jazz Diary 杉田宏樹のジャズダイアリー
セブンオークスとコラボレートしている音楽評論家の杉田宏樹さんによる「ライブ・ダイアリー」です。
旧友の尺八演奏会
2008年06月29日
伶風会尺八演奏会@東京証券会館ホール。地下鉄茅場町はほとんど下車しない駅だが、このロケーションにこのようなホールがあることを今回初めて知って驚いた。342席の会場は出演者関係の人々で埋まっている。ぼくは先月末に大学卒業25年を記念したイヴェントで再会したクラスメートの大橋君から誘われて鑑賞。大橋は在学時に尺八を始め、卒業後はOBとして毎週後輩の指導をしている。現在は伶風会の副会長を務め、大橋伶晴の名で活動をする演奏家だ。伶晴は邦楽の歴史的人物である宮城道雄の楽曲を演奏。尺八&筝のデュオ「谷間の水車」、および尺八+筝+三絃の「虫の武蔵野」は、大学卒業から四半世紀の間、たゆまぬ研鑽を重ねてきた伶晴の実力を十二分に感じさせるものだった。終演後、旧友たちと共に楽屋で談笑。母校の筝曲部の部員が増えているというのも、頼もしく思った。