Jazz Diary 杉田宏樹のジャズダイアリー
セブンオークスとコラボレートしている音楽評論家の杉田宏樹さんによる「ライブ・ダイアリー」です。
ノルウェーの若手デュオ・チーム
2008年06月22日
ピッキデー@新宿ピットイン。同店のサイトには「ノルウェー南部、海岸沿いのクリスチャンザン市出身の新進気鋭デュオ。女性ヴォーカルが秀逸な、メロディカルな流れに、エフェクトを駆使したトランペットがかぶさる、静かだが力強い新感覚のデュオ」との紹介文がある。事前に彼らの音楽を聴くチャンスがなかったので、ほとんど白紙の状態でステージに臨んだ。トランペット奏者のエイリック・デルスダールは繊細な表現に腐心しており、同国のアルヴェ・ヘンリクセンを想起させる使い手だと感じた。女性ヴォーカルのシグルン・タラ・エヴァランは感情をコントロールする囁き系。弦楽器のlyreとオートハープの使い手でもある。彼らのパフォーマンスを観ながら、スサンナ&ザ・マジカル・オーケストラを連想した。こちらはオーケストラを名乗りながらも、実際は鍵盤奏者1人とのデュオ・チーム。ピッキデーの成り立ちも似通っていることを考えれば、スサンナ?の成功例をお手本にすることも可能だろう。終演後に話を聞くと、2人はクリスチャンスンでの学友で、ユニットを結成してから4年半という。デルスダールはイェーテボリ在住とのことだ。ピッキデーは東京で4日間のステージに出演。ぼくが渡した名刺にアクセスしてくれて、現在はMySpaceでつながっている。