Jazz Diary 杉田宏樹のジャズダイアリー
セブンオークスとコラボレートしている音楽評論家の杉田宏樹さんによる「ライブ・ダイアリー」です。
リトアニアのジャズ関係者と再会
2008年02月08日
「ロシア・ジャズ再考」と題した連続講演の特別編となる『リトアニア・ジャズ特集』を、渋谷アップリンク・ファクトリーで聴講。この会場に足を運ぶのは、セシル・テイラーの映像作品を観た昨年以来、ちょうど1年ぶりとなる。第1部では鈴木正美氏(新潟大学教授)がナビゲーターを務め、現地での取材映像を交えながらリトアニア・ジャズを紹介した。レギュラーゲストの岡島豊樹氏(東欧?スラヴ音楽リサーチ・センター長)がサポート役を務めながら、鈴木氏との掛け合いで笑いを誘ったのも楽しめた。2部に進むとヴィリニュス・ジャズ祭オーガナイザーのアンタナス・ギュスティス氏が登場。アンタナスとは2005年9月にヘルシンキで開催された「Finnish Jazz Weekend」で会っていて、今回の来日前にもメールのやり取りをしていた。同国の歴史、ガネーリン・トリオ解散を契機として、自らジャズ祭を立ち上げたことなどを語り、日本ではまだ知られざるジャズ・シーンが明らかになった。
会場には20代と思われる女性が多数参加。どちらかと言えばマイナーなジャズにも関心を寄せる若いファンが確実に増えていることを目の当たりにして、喜ばしく思った。