Jazz Diary 杉田宏樹のジャズダイアリー
セブンオークスとコラボレートしている音楽評論家の杉田宏樹さんによる「ライブ・ダイアリー」です。
日本を代表する女性リーダーのオーケストラ
2008年01月30日
2001年にアルバム・デビューして以降、着実に実績を積み上げてきたのが守屋純子だ。守屋は2005年度セロニアス・モンク・コンペティションの作曲賞を受賞したことで、一躍脚光を浴び、ビッグ・バンド・リーダーとしても評価が高まった。デューク・エリントン、セロニアス・モンク等の作曲家をテーマにするなど、コンセプト性を持ったリサイタルを重ねてきたが、当夜はこれまでとは趣を変えて「グルーヴィン・フォーワード」と題したプログラムを用意。守屋の初期2タイトルが再発売されたことに関連して、新旧のレパートリーが選曲された。このステージのために作曲した「グルーヴィン?」、他界した祖母に捧げて書いた「ア・サウザンド・クレインズ」の初演曲も披露。
第2部では守屋オーケストラと4年ぶりの共演となるヴァイオリンの寺井尚子を迎え、ガーシュウィン「魅惑のリズム」とチック・コリア「スペイン」を演奏し、ステージは一気に華やいだ。生真面目な人柄が滲む守屋のMCにも好感。なお2月20日発売の「スイングジャーナル」3月号にコンサート・リポートが掲載されるので、参照してみてください。