Jazz Diary 杉田宏樹のジャズダイアリー

セブンオークスとコラボレートしている音楽評論家の杉田宏樹さんによる「ライブ・ダイアリー」です。

パーティーとライヴの1日

2008年01月18日

 正午から東京プリンスホテルにて「ジャズ・ディスク大賞」授賞式。ジャズ、オーディオ関係者が最も多く集う、年に1回のエヴェントだ。ぼくは選考委員を務めている関係で、90年代初めから毎年出席している。会場の「プロビデンスホール」には業界人ばかりでなく、ミュージシャンも多数来場した。旧知のアキコ・グレース、守屋純子、山中千尋、清水ひろみのほか、藤田佐奈恵、早真花、上西千波といった若手ヴォーカリストが来場。近年のジャズ界を反映した盛況であった。終宴後は例によって1Fのラウンジで2次会。行方氏、茂串氏、寺島氏、中平氏、伊藤氏・・・ジャズ界の重鎮は皆さん元気である。
 銀座に移動して、山野楽器で輸入盤を購入。その後、編集者Y氏と打ち合わせ。Y氏は先月発刊された『読んでから聴け!ジャズ100名盤』(朝日新書)を手がけた方で、以前は別冊宝島社のジャズ本でお世話になった。新しいジャズ新書の企画を提案される。実は現在執筆中の書き下ろし本を抱えているのだが、こちらも年内に実現させたいと思った。年男の今年は忙しくなりそう。
 丸の内「Cotton Club」へ。オリータ・アダムス公演を観る。もう10年以上も前になるが、ヒット作『エヴォリューション』(93年)の感動が冷めないタイミングでオリータが、東京でのホール・コンサートを行った。今夜はそれ以来の生ステージ鑑賞ということになる。キーボード+ギター+ベース+ドラムスのバンドをバックに、オリータが登場。1曲目は意表を突いたスタンダード・ナンバーの「ラヴ・ウォークト・イン」。このクラブを意識した選曲なのかもしれない。さらに数曲後、ビリー・ホリデイ作詞・曲「ドント・エクスプレイン」をピアノ弾き語りで披露するシーンに至って、ジャズに対するオリータの深い理解が伝わってきた。ヒット・アルバムからの「ホールド・ミー・フォー・ア・ホワイル」はリアルタイムで同作を聴いていたぼくには嬉しい選曲。アンコールではビリー・ジョエルの「ニューヨーク・ステイト・オブ・マイン」で、満員の観客を満足させてくれた。音楽家としての真摯な姿勢が伝わってくるステージであった。

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