Jazz Diary 杉田宏樹のジャズダイアリー
セブンオークスとコラボレートしている音楽評論家の杉田宏樹さんによる「ライブ・ダイアリー」です。
クリスマス・アルバム記念ライヴ
2007年12月13日
午後、神谷町のスイングジャーナル社へ。ジャズ・ディスク大賞部門賞の選考会に出席するためなり。約1時間の議論の末、無事「ニュー・スター賞」は決定した。今年の特徴としては、海外で優れたヴォーカリストが続々と登場したこと。特に近年のカナダは豊作だとの感を強くした。その後、恵比寿へ移動し「リキッドルーム」へ。以前新宿で営業していたライヴ・ハウスだが、恵比寿に移ってから訪れるのは今回が初めて。建物に入ると階段を上った2Fが受付になっており、再び1Fに降りたところが会場入り口というシステムだ。今夜はakikoの新作『ア・ホワイト・アルバム』のリリース記念ライヴである。akikoのライヴを観るのは渋谷クアトロ以来、4年ぶりくらいだろうか。オール・スタンディングの場内は満員の観客で熱気ムンムン。先般、雑誌「男の隠れ家」のためにakikoのインタビュー取材をしていて、新作に関する話も聞いている。まずクリスマス・アルバムありき、ではなく、プロデューサー小西康陽との再会コラボレーションからこのプロジェクトが具体化したという。「akiko wishes you A Happy Merry Swinging Christmas!!!」のコピー通り、楽しい雰囲気でスタート。ステージの左右にスクリーンが設置され、レトロなモノクロの動画や歌詞を映し出すアイデアは、観客に親切で好印象を抱いた。曲間のトークも等身大のakikoの人柄が滲み出ていて、会場に集ったファンの心をつかんだと思う。