Jazz Diary 杉田宏樹のジャズダイアリー
セブンオークスとコラボレートしている音楽評論家の杉田宏樹さんによる「ライブ・ダイアリー」です。
師走はさすがに忙しい
2007年12月08日
アトリエ澤野コンサート2007@すみだトリフォニーホール。年末の恒例行事として定着したイヴェントは、今年で5回目。この時期は澤野祭り、を定例とするリピーターが多いようだ。例によってまず澤野社長がステージに登場し、前口上で観客の笑いを誘う。日本のジャズ系インディペンデント・レーベルでは最も成功した勝ち組だが、今も朴訥としたキャラクターが憎めない。ファースト・セットを務めたのは2005年公演にも出演した北川潔トリオ。新作『I’m Still Here』と同じメンバーで、ピアニストがケニー・バロンから新鋭のダニー・グリセットに交代している。セカンド・セットは今日の澤野の繁栄に最大級の貢献を果たしたウラジミール・シャフラノフのトリオ。スタンダードとジャズ・ナンバーを中心とした選曲で、常連ファンを楽しませた。個人的にはドラムスが前回のユッキス・ウオティラだったらもっと良かったと思う。
20:30に終演後、渋谷へ移動。イディア6@JZ Brat。今年の日本におけるジャズ・トピックスの1つがイタリアン・ジャズだった。その人気の一角を占めたグループの来日公演である。70歳超のジャンニ・バッソ(ts)とディノ・ピアナ(tb)がフロントを務めるセクステット。彼らのような超ベテランが若者から支持を得ている現象が面白い。終演は深夜0:00を過ぎた。演奏の詳細に関しては1/19発売の「スイングジャーナル」2月号を参照してください。