Jazz Diary 杉田宏樹のジャズダイアリー

セブンオークスとコラボレートしている音楽評論家の杉田宏樹さんによる「ライブ・ダイアリー」です。

日豪ジャズ交流の成果

2007年08月01日

 昨年プロジェクトがスタートした日豪ジャズ・オーケストラ。その仕掛け人と言ってもいいクリヤ・マコトが、新人ヴォーカリストを招いてクラヴ・ギグを行った。ディズニーランドの利用者が数多いJR舞浜駅を下車し、複合施設の4F奥へと進む。今夜は「クラブ・イクスピアリ」でクリヤ・マコト+メーガン・ワシントン/マーク・アイザック・グループを観た。アルバム・リリースこそ実現していないが、クリヤの尽力によって日豪ジャズ・ミュージシャンのコラボレーションは、「東京JAZZ」「モーションブルー」「大使館イヴェント@国立新美術館」でぼくも目にしてきた。ファースト・セットはクリヤと豪州人2リズムに、ヴォーカルのメーガン・ワシントンが加わったセット。途中ピアノ弾き語りソロを交えたメーガンのパフォーマンスは、激しいアクションでフェイクを多用した独特の歌唱スタイルを確立している点で、個性的だと思った。昨年から急激に欧米で女性ヴォーカリストがデビューしている状況を踏まえると、この世界で生き残っていくためには魅力的な個性が不可欠であることは明らか。その意味でメ?ガンには原石の輝きを感じた。

 セカンド・セットはマーク・アイザックス(p)・クインテット。4,5年前にオーストラリア大使館でマーク出演ソロ・ピアノのパーティーが開催され、その時に本人と話をしている。今回は新作『Resurgence』のリリースとタイミングを合わせたアジア・ツアーの来日だ。同作にはジェイ・アンダーソン (b)、ヴィニー・カリウタ(ds)ら著名米国人が参加しており、豪州におけるアイザックスのポジションが読み取れる。モーダルなオリジナル曲を中心に、アイザックスの美意識を示してくれた。終演後バックステージでメーガンと談笑。まだ21歳の若さで、影響を受けたアーティストはビリー・ホリディとルーファス・ウエインライトだという。来年デビュー作がリリースできれば、と抱負を語ってくれた。その後アイザックスとも旧交を温めて、最新作を受け取った。

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