Jazz Diary 杉田宏樹のジャズダイアリー

セブンオークスとコラボレートしている音楽評論家の杉田宏樹さんによる「ライブ・ダイアリー」です。

新年初めての観劇

2009年01月13日

 新春に松たか子が芝居を演じるのは、もはや定番化している。ファンである自分としては、今年が良い1年になることを祈念する意味でも、楽しみなステージだ。今回は野田秀樹演出作『パイパー』@シアターコクーン。野田芝居に関して、たかちゃんは『オイル』『贋作・罪と罰』の実績があり、コクーンは串田和美『ヴォヤージュ』を含めて、慣れているハコだと言えるだろう。ファン・クラブ先行予約で購入したチケットは、前から2列目。2時間・休憩なしの舞台は、野田らしい早口とジョークを交えた言葉遊びをちりばめたセリフまわしを楽しませてくれた。ほとんど出ずっぱりのたかちゃんにとっては、かなりの負担だったはずだが、それを感じさせない完璧な演技に唸った。姉妹がテーマという意味では前回の出演作『シスターズ』ともリンクするわけで、実生活でも2人姉妹のたかちゃんには、この仕事をこなす中で何か特別な思いがあったのかもしれない。姉役が宮沢りえという2枚看板は、予想通り強力だった。舞台女優として生き始めて久しい宮沢は、過去のTVドラマとはまるで違う発声で、姉役を見事に完遂。存在感に圧倒されたのは収穫だった。実年齢では4歳違いだが、プライヴェートでもたかちゃんと良い姉妹関係を続けてほしいと思った。先輩女優として、たかちゃんが宮沢から学んだ点は少なくないだろう。声の地金の強さにおいて、宮沢は女優陣で傑出していた。これまでに出演したどの作品とも異なる作風は、たかちゃんの新境地を示してくれた点で収穫大。火星を舞台に、非日常的な空間での人間模様を描く物語は、驚きの連続だった。橋爪功はさすがの存在感であった。

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