Jazz Diary 杉田宏樹のジャズダイアリー

セブンオークスとコラボレートしている音楽評論家の杉田宏樹さんによる「ライブ・ダイアリー」です。

定期公演とジャズ・フェスティヴァル

2008年11月09日

 「ビッグ・バンドよ永遠に!」を旗印として1990年に結成された角田健一ビッグ・バンド。昨年の定期公演は文化庁芸術祭の優秀賞を受賞し、名実共に日本を代表するBBへと成長している。今日は秋の定期公演を紀尾井ホールで観た。「プレイズ・ジャズ・スタンダード」と題した今回のプログラムは、カウント・ベイシー、ディジー・ガレスピーらジャズメン・オリジナルで構成。BBの定番ナンバーを角田BBがどのように料理してくれるのか、が興味のポイントとなった。実力者揃いのメンバーが、曲ごとにステージ前面に進んでソロをとる。管楽器の魅力と個人技の巧みさが、小学生や楽器をやっている学生が混ざった観客にわかりやすく伝わったと思う。セカンド・セットのハイライトがデューク・エリントン・メドレー。これまでに何度も聴いてきた「A列車で行こう」のホーン・アンサンブルが新鮮に響く。この1曲だけでも大収穫だった。
 四谷から五反田へ移動。「富士通コンコード・ジャズ・フェスティヴァル2008」の取材だ。トップ・バッターのイリアーヌはピアニスト&ヴォーカリストの個性を、ブラジル曲を中心に披露。第2部の寺井尚子はヴァラエティ豊かな選曲で、ヴァイオリン奏者の魅力を多角的に浮き彫りにした。トリのルイス・ナッシュ&ビバップ・オールスターズは、テレル・スタッフォード、ジェシー・デイヴィス、マルグリュー・ミラーら中堅を核としたセクステット。そこで最も存在感を光らせたのが、86歳になるフランク・ウエス(ts,fl)だった。音色とフレーズの個性が年齢を超えることを実証した大ヴェテランに、拍手を送った。

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