Jazz Diary 杉田宏樹のジャズダイリー

邦人ベーシストのレコ発ライヴ

2010年02月08日

 日本を代表するジャズ・ベーシスト鈴木良雄(1946?)は昨年、音楽活動40周年記念作『マイ・ディア・ピアニスト』をリリース。交流のある邦人ピアニスト6名とデュオを演じたアルバム・コンセプトは、鈴木の新境地を示す仕上がりだった。今夜は同作のリリース記念コンサートを紀尾井ホールで観た。同作参加ピアニストのうち4名が集って、4曲ずつ演奏するプログラム。鈴木のレギュラー・グループでなくてはならない存在である野力奏一との演奏では、リーダー活動の年輪を滲ませた。山本剛とのデュオは経験豊富な両者の、おだやかな交流が浮き彫りに。韓国では大変な人気音楽家だというイサオササキとは、ニューエイジ的なサウンドを印象付けた。今夜のステージでおそらく最大の興味だったのが、トリを務めた秋吉敏子。今世紀に入って共演トリオ・ライヴ作をリリースしている両者は、トシコが日本人で最も信頼を寄せているベーシストが鈴木だという関係だ。トシコの代表曲「ロング・イエロー・ロード」で幕を開けたセットは、4曲中3曲がトシコのオリジナル。自身のビッグ・バンドを解散して身軽になり、ピアニストへの比重を高められる環境が、このステージでも発揮される格好となった。長年のファンと思しき鈴木と同世代のファンが多数認められて、ジャズ界を支える人々の存在も嬉しく思ったのだった。

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