セブンオークスとコラボレートしている音楽評論家の杉田宏樹さんによる「ライブ・ダイアリー」です。
2008年11月13日
トランペッター、ニルス・ペッター・モルヴェルは、ノルウェー発信のフューチャー・ジャズの象徴的アーティストとして認知されている。2002年の第1回東京JAZZでハービー・ハンコックと演じたジャム・セッションは、近未来ジャズの一つの姿を即興的に見せてくれた印象深いステージであった。2005年の東京JAZZにニルスが再び出演した際、バック・ステージで談笑して以来、個人的にはより関係が深まっている。今夜は東京ミッドタウンの「ビルボードライブ東京」にトリオで初出演。ミュージック・ペンクラブ・ジャパンのホームページにアップしたコンサート・レビューを、以下に再録する。
ノルウェーのトランペッターが自己のトリオを率いて来日。ニルスは2002年の第1回東京JAZZの大舞台で、音楽監督のハービー・ハンコックとジャム・セッションで共演し、鮮烈な印象を与えた。当夜のステージはフューチャー・ジャズのアイコンとなったニルスのオリジナルなスタイルで、東京を北欧色に染め上げてくれた。クールなサウンドで自分流の空気を醸成し、徐々にビート感を表出。強烈な音圧によってクライマックスを作る起承転結を何度か続けるスタイルに、物語性を重視するニルスの音作りのポリシーを改めて感じた。キーボードとラップトップも使用するニルスには、従来のトランペッター像は当てはまらないが、これぞ新時代ならではのサウンドを披露してくれたのが収穫。最新作『リ・ヴィジョン』でその世界を体感してほしい。
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