Jazz Diary 杉田宏樹のジャズダイアリー

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2008年11月アーカイブ

2008年11月01日

秋恒例のジャズ・イヴェント

「秋の銀座は、ジャズのGINZAです」をキャッチ・コピーに、恒例のイヴェントとして定着した感のある「ギンザ・インターナショナル・ジャズ・フェスティヴァル」。第4回を迎えた今年は、欧米各国から15グループ、邦人11組が参加した。今日はその中の1組であるアンディー・スニッツァー・クインテットを観る。会場のアルマーニ/銀座タワーは今年からの新規加盟で、有名アパレルメーカーが次々と出店しているこの地区の特徴が反映された形となった。国内制作のリーダー作やマンハッタン・ジャズ・クインテットのメンバーとして人気が高まっているスニッツアー(ts)は、チャック・ローブ(g)、ゲイリー・ヴェルサーチ(p)ら著名人を率いて、正統派サックス奏者の持ち味を発揮。ゲスト・ヴォーカリストのアマンダ・ブレッカーが華を添えたのも、観客への嬉しいプレゼントとなったに違いない。アマンダは体調不良のため直近の東京でのステージをキャンセルしたのだが、終演後にバックステージで話をすると、すっかり回復していると聞いて一安心。
 銀座から渋谷へ移動。「アトリエ澤野コンサート2008」@オーチャードホール。昨年までの「すみだトリフォニーホール」から、今年は初めてのオーチャードでの開催。昨年とは異なる2組のピアノ・トリオが出演した。第1部はジャン・フィリップ・ヴィレ。ステージの右側にピアノが位置する正三角形に近いセッティングだった。第2部のトヌー・ナイソー・トリオは昨年に続く2度目の来日。日本では馴染みのないエストニア出身ながら、観客の反応は良好だった。詳しいコンサート・レポートは「スイングジャーナル」1月号を参照してほしい。

2008年11月02日

秋のジャズ・フェス2日目

 ファッション感度の高い人々が集うこの街は、有名CDショップがあるなど、昔からジャズとの関係が深い。それが一気に顕在化したのが2005年にスタートした「ギンザ・インターナショナル・ジャズ・フェスティヴァル」だ。銀座エリアに出店しているファッション・ブランドの母国からアーティストをブッキングするコンセプトは、無料の地域型インドア・コンサートがプロパーではないジャズ・ファンを掘り起こす役目を果たしていることが見逃せない。今日は2組を鑑賞。アコーディオンのパリジ・ミュゼット・トリオは、パリの日常的な空気感を東京に運んでくれた趣。通訳付で楽曲の由来を解説しながら、パリ・ミュゼットの代表曲を演奏した構成は親切だった。
 本ジャズ祭のハイライトとなったのがファブリッツイオ・ボッソ&ジャヴィエル・ジロット・セクステット。デビュー作リリース直前のタイミングでのステージは、ラテン・プロジェクトの音楽性を打ち出しながら、パンチの効いたボッソのトランペット音で観客を満足させてくれた。ウエザー・リポートに影響を受けたというピアノ/キーボード奏者の、宇宙志向のソロ・パフォーマンスも印象的であった。

2008年11月03日

立場の異なる邦人女性との連続邂逅

 アキコ・グレース取材@全日空ホテル。コロムビアのパンフレットのためのインタビュー記事である。新作『Pianorium』の制作エピソードを聞いた。インターネットのHPから毎月、新曲を配信して、1年でフル・アルバム分の楽曲が公表されるスタイルは、日本では前例がなかった。季節の移り変わりなどを作曲書法に反映させたグレースの斬新な試みは、それらの楽曲が今回パッケージ・ソフトとしてリリースされることによって、大きな注目を集めると思う。自分の音楽を理路整然と語ることができるグレースには、いつも好印象を抱く。
 下北沢へ移動。「レディジェーン」で仲野麻紀を観る。仲野さんはMySpaceを通じて知り合いになったフランス在住の女性サックス奏者。このコミュニティーを始めて以来、海外で頑張っている邦人ミュージシャンを知ることとなっている。「Ky Japan Tour2008 エリック・サティのゆがんだ踊り」と題した2ヶ月超の全国ツアーの終盤を訪れた。ヤン・ピタール(g)とのデュオは、気心が知れたパートナーとの交流の趣。当夜はベーシスト=ナスノミツルが参加して、通例のKyとは違うステージを現出した。即興演奏家としての仲野麻紀のスキルを体感。日本ではなかなかポピュラリティを得ずらいこのジャンルのミュージシャンを、何とか良い形で応援したいと思った。

2008年11月05日

人気急上昇中のビッグ・バンドが再来日

 ゴードン・グッドウィン率いるビッグ・ファット・バンドの存在が気になったきっかけは、2006年リリース作『The Phat Pack』だった。デヴィッド・サンボーンのゲスト参加もポイントが高く、アメリカのビッグ・バンド界で売れっ子というのも納得の実力を知ったのである。今年の1月末にはパティ・オースティンとの共演で「ブルーノート東京」に出演。ガーシュイン集が好評のパティとのステージは、大いに盛り上がったという。そんなBPBが1年もたたないうちに、BNTに再登場。これは異例のタイミングだ。ここのところBB人気が日本で高まっていることを示す好例と言えるだろう。BPBが正統派BBの流れを汲みながら、エンタテインメント性も十分に発揮するタイプであることは、演奏が始まってほどなくわかった。グッドウィンは日本語MCでとぼけた味を出し、観客に笑いを提供する。トランペット・セクションをフィーチャーする、とのアナウンスで始まった曲では、しかし後半にサックス・セクションをフィーチャーし、エンディング直後のソリスト紹介もサックス奏者から。これにムクれたトランペッターたちが退場すると、ようやくグッドウィンが彼らの名前を呼び上げ、丸く収まった。まあお約束の演出なのかもしれないが、こういうのも客席が和んで面白い。またドラムスとパーカッションの掛け合いでは、ドラム・ソロでビートルズの「アビー・ロード・メドレー」を引用。観客を楽しませるBPBのステージングに、プロフェッショナル魂を見たのだった。

2008年11月08日

結成20年を迎えた日米トリオ

 邦人ピアニストが欧米のベーシスト&ドラマーとレコーディングやライヴを行うトリオは、今や日常的な光景になっている。しかし2リズムが固定メンバーで継続的に活動する例はさほど多くはない。ましてやそれが20年もたゆまなく続いているのは、前例のない偉業と言っていい。今夜は結成20周年を記念した山下洋輔ニューヨーク・トリオ@ヤクルトホール。3月にリリースした『トリプル・キャッツ』収録曲を中心とするステージとなった。繰り返すが山下NY3が偉いのは、日本在住の山下が2人の黒人ニューヨーカーと定期的にアルバム制作とツアーを重ね、日本ばかりでなく欧米にも積極的に進出したこと。つまり国内向けのプロジェクトではなく、本場NYでもその存在をアピールしてきたわけで、そのような姿勢が日本での所属レコード会社が移ってもトリオ運営を維持できた大きな理由なのだと思う。最新作には収録されていない曲では、チャールズ・ロイド・カルテット在籍時の1966年にセシル・マクビーが書いた「クロース・トゥ・ユー・アゲイン」が収穫。山下がMCで紹介したように、確かにユニークな曲だ。ラスト・ナンバーに選ばれたのは山下の当たり曲「ボレロ」。NY“イリディウム”公演で友人の舞踏家、麿赤児が白塗り姿で踊ってくれた時のハチャメチャなエピソードが演奏にオーバーラップして、面白さが増した。アンコールはいつもだと「クルディッシュ・ダンス」となるのだが、今夜は「マイ・フェイヴァリット・シングス」だった。ぼくの記憶だと山下NY3がこのホールに出演したのは初めて。だが休憩をはさんだ2部ステージの2時間が、実際よりも早く過ぎた感覚だったのは、過去の公演と同様であった。

2008年11月09日

定期公演とジャズ・フェスティヴァル

 「ビッグ・バンドよ永遠に!」を旗印として1990年に結成された角田健一ビッグ・バンド。昨年の定期公演は文化庁芸術祭の優秀賞を受賞し、名実共に日本を代表するBBへと成長している。今日は秋の定期公演を紀尾井ホールで観た。「プレイズ・ジャズ・スタンダード」と題した今回のプログラムは、カウント・ベイシー、ディジー・ガレスピーらジャズメン・オリジナルで構成。BBの定番ナンバーを角田BBがどのように料理してくれるのか、が興味のポイントとなった。実力者揃いのメンバーが、曲ごとにステージ前面に進んでソロをとる。管楽器の魅力と個人技の巧みさが、小学生や楽器をやっている学生が混ざった観客にわかりやすく伝わったと思う。セカンド・セットのハイライトがデューク・エリントン・メドレー。これまでに何度も聴いてきた「A列車で行こう」のホーン・アンサンブルが新鮮に響く。この1曲だけでも大収穫だった。
 四谷から五反田へ移動。「富士通コンコード・ジャズ・フェスティヴァル2008」の取材だ。トップ・バッターのイリアーヌはピアニスト&ヴォーカリストの個性を、ブラジル曲を中心に披露。第2部の寺井尚子はヴァラエティ豊かな選曲で、ヴァイオリン奏者の魅力を多角的に浮き彫りにした。トリのルイス・ナッシュ&ビバップ・オールスターズは、テレル・スタッフォード、ジェシー・デイヴィス、マルグリュー・ミラーら中堅を核としたセクステット。そこで最も存在感を光らせたのが、86歳になるフランク・ウエス(ts,fl)だった。音色とフレーズの個性が年齢を超えることを実証した大ヴェテランに、拍手を送った。

2008年11月12日

70年代の人気ソウル・グループが再結成

 ルーファスが帰ってきた。チャカ・カーンがリード・ヴォーカリストを務め、一時代を築いたソウル・グループが、83年の解散から25年を経て再結成したのである。今夜は「ブルーノート東京」で記念すべきステージを観た。オリジナル・メンバーのトニー・メイデン(g)とケヴィン・マーフィー(key)を中心に、若手フュージョン・キーボーディストのブライアン・カルバートソンと、インコグニート卒業後はソロ・アクトとして活躍するメイザ・リーク(vo)が参加。アメリカのリユニオン・グループにはもはやオリジナル・メンバーが存在しない“営業バンド”もいるが、今回のルーファスに関してはプラス・アルファが期待できた。ステージに登場したのは2ギター+3キーボード+ベース+ドラムス+パーカッション+3コーラスの総勢11名。ソウル・グループならではの大所帯だ。本格的に再始動したバンドの意気が、ヒット曲と共に伝わってくる。メイデンがピック無しで鋭いギター・カッティングを聴かせれば、新作『ブリンギング・バック・ザ・ファンク』をリリースしたばかりのカルバートソンは、キーボードに加えてトロンボーンでもエンタテインメント性を発揮。70年代生まれのカルバートソンが当時活躍した面々と今同じグループで演奏していることに、このジャンルの好ましい歴史の循環を感じた。プログラムの途中にもう1人の女性ヴォーカリストが登場したのだが、その彼女アマンダ・メイデンはトニーの娘だった。まだ無名の若手だが、力強い歌唱はスター性十分だ。客席では特に女性が楽しんでいる姿が印象的な1時間半のパフォーマンスであった。

2008年11月13日

ノルウェーの新感覚派が六本木に登場

 トランペッター、ニルス・ペッター・モルヴェルは、ノルウェー発信のフューチャー・ジャズの象徴的アーティストとして認知されている。2002年の第1回東京JAZZでハービー・ハンコックと演じたジャム・セッションは、近未来ジャズの一つの姿を即興的に見せてくれた印象深いステージであった。2005年の東京JAZZにニルスが再び出演した際、バック・ステージで談笑して以来、個人的にはより関係が深まっている。今夜は東京ミッドタウンの「ビルボードライブ東京」にトリオで初出演。ミュージック・ペンクラブ・ジャパンのホームページにアップしたコンサート・レビューを、以下に再録する。
 ノルウェーのトランペッターが自己のトリオを率いて来日。ニルスは2002年の第1回東京JAZZの大舞台で、音楽監督のハービー・ハンコックとジャム・セッションで共演し、鮮烈な印象を与えた。当夜のステージはフューチャー・ジャズのアイコンとなったニルスのオリジナルなスタイルで、東京を北欧色に染め上げてくれた。クールなサウンドで自分流の空気を醸成し、徐々にビート感を表出。強烈な音圧によってクライマックスを作る起承転結を何度か続けるスタイルに、物語性を重視するニルスの音作りのポリシーを改めて感じた。キーボードとラップトップも使用するニルスには、従来のトランペッター像は当てはまらないが、これぞ新時代ならではのサウンドを披露してくれたのが収穫。最新作『リ・ヴィジョン』でその世界を体感してほしい。

2008年11月17日

ビル・エヴァンスからバカラックまで

イタリア生まれのドラマー、アンドレア・マルチェリがトリオを率いて来日。新作『サンダンス』のリリース記念公演を、九段・イタリア文化会館で観た。4枚目となる新作で、マルチェリは初めてトリオに取り組んで新境地を開いており、日本での認知度も高まっている。この会場らしく、ジャズ・プロパーではなさそうな人々が多数集っているのは、新しいジャズ・ファンを増やす絶好の機会だと思いながら、ステージを迎えた。ファースト・セットは新作からのレパートリーが中心。セカンド・セットに進むと、マルチェリの親友という尺八奏者が登場し、「見上げてごらん夜の星を」を演奏。意外な一面を聴かせた。もう1つの見所だったピアノのトーマス・クラウセンは、「いつか王子様が」で今夜最高のプレイを披露。ラストに「ジャスト・イン・タイム」、アンコールで「サマータイム」とスタンダード2連発でフィニッシュした。終演後ロビーでクラウセンと談笑し、若々しいキャラクターに接したのも収穫であった。

2008年11月18日

イタリアの人気バンド、待望の単独公演

 2002年結成のハイ・ファイヴ・クインテットはデビュー作が国内盤でもリリースされ、ハード・バップをベースにした音楽性によって注目を集めていた。昨年12月には男性ヴォーカリスト、マリオ・ビオンディと共に「ブルーノート東京」に出演。アルバムを通じて知っていた実力に違わぬパフォーマンスを披露してくれた。今宵は名門レ?ベル、ブルーノート移籍第1弾『ファイヴ・フォー・ファン』をリリースしたばかりの、タイムリーな単独公演である。BNTのステージにメンバーが登場すると、挨拶代わりにマッコイ・タイナー曲「パッション・ダンス」をプレイ。アルバム未収録のナンバーはブルーノートつながりということで、まずはハイ・ファイヴの心意気を示す格好となった。バンドの顔と言うべきファブリッツィオ・ボッソ(tp,flh)は、サーキュラーブリージングも駆使してバンド・サウンドを牽引する。ボサ、R&Bテイストのオリジナル曲を取り混ぜたプログラムは、新作のタイトル・ナンバーでフィニッシュ。リー・モーガンやハンク・モブレイの60年代ものを想起させる曲調に、モダン・ジャズ黄金時代への憧憬が重なり、彼らの主張を聴いた。アンコールに応えて演奏した新作からの「インセプション」は再びのマッコイ・タイナー曲。来年2月発売ライヴ作のための映像収録も行われたせいか、昨年のBNT公演に比べてやや硬さも認められ、終演後は大仕事を終えたメンバーの安堵感が漂っていた。

2008年11月19日

シアトル生まれの新世代ピアニスト

 今世紀に入ってマイナー・レーベルからリリースした3枚のリーダー作を通じて、個人的に注目していたピアニストがアーロン・パークスだ。1983年生まれだから、まだ25歳の若さ。ブルーノート移籍作『インヴィジブル・シネマ』をリリースしたタイミングでの来日公演を、丸の内「Cotton Club」で観た。ドラマー以外はレコーディング・メンバーと同じ顔ぶれのカルテットによるステージは、新作の世界をほとんど誤差がなく味わえるものと期待できた。そして始まったギターのマット・モレノを含むステージは、現代ニューヨーカーに共通するクールなマナーを体現。アメリカで活躍する新世代のメンタリティを感じ取れたのが収穫だった。ギターが抜けたトリオ・パートで新作未収録のロバート・ワイアット曲「シー・ソング」をカヴァーした場面が印象的で、ピアニスト=パークスの実力を知るためにトリオだけのステージを改めて聴きたいと思った。

2008年11月21日

ヴォーカリストのゴージャスなディナーショー

 ファッション・モデルとして活動し、近年はヴォーカリストへと幅を広げているナオミ・グレースが、デビュー作『ソロ・イン・ザ・スポットライト』をリリース。関係者向けのディナーショーが南麻布「NEW SANNO 米軍センター」で開催された。建物の入り口でパスポートを提示して身分証明を確認させられたほどのセキュリティ・チェック。会場内の指定テーブルに案内されると、ディスクユニオン山本氏が先着されていたので、隣席で談笑。ディナーを味わいながら同じテーブルを埋めた関係者の皆さんと開演を待った。曲によってメンバーが交代してグレースをサポートしたステージは、バイリンガルのスキルを生かしたヴォーカルとMCのスムーズさが印象的であり、感心した。このところ考えている邦人女性ジャズ・ヴォーカリスト問題に、1つの答えを出してくれたグレースを、ジャズ界は評価しなければならない。芸能界色が濃いイヴェントではあったが、得がたいキャラクターとしてエンタテインメントを楽しんだことを報告しておきたい。

2008年11月26日

フィンランド&日本の混成ユニット

 2005年の初来日以来、毎年の公演が定例化しているフィンランドのギタリスト、ニクラス・ウィンター。今回は本邦デビュー作『ビュートピア』の参加ピアニストでもある新澤健一郎がバックアップする形で、クインテットが編成された。新澤+鳥越啓介(b)+大槻英宣(ds)の3リズムは様々なフロントと共演する機会が多く、気心が知れた関係だ。その意味でニクラスとこのトリオは初共演ながら、全体としてまとまりのあるバンド・サウンドを聴かせてくれた。ファイヴ・コーナーズ・クインテットのメンバーで日本での人気も高いユッカ・エスコラ(tp,flh)が、相変わらず欧州新世代屈指の実力者ぶりを披露してくれたのも収穫。中でもエスコラが書いたサンバ曲「1974」でのフリューゲルホーンはブリリアントであった。硬軟自在のリズムを繰り出して、バンドを鼓舞した大槻のプレイも特筆したい。

2008年11月27日

フランス生まれの若手黒人女性シンガー

 今夏デビュー作『ラムール』をリリースしたシンガー、アワの発売記念ライヴを、恵比寿「art café Friends」で観た。今月初めの「ギンザ・インターナショナル・ジャズ・フェスティヴァル2008」で、パリジ・ミュゼット・トリオのゲストとしてすでに日本のファンへのお披露目を済ませており、今夜は単独では初めてのステージということになる。納谷嘉彦(p)+井上陽介(b)+天野清継(g)をバックに、シャンソンの名曲やセルジュ・ゲンズブールなどのフレンチ・ソングを歌唱。海外のヴォーカリストによる来日公演は日常的な風景だが、フランス語で歌う黒人女性となると珍しく、「枯葉」のようなお馴染みのスタンダード・ナンバーも新鮮に響いた。これからさらにキャリアを積んでいけば、他のヴォーカリストにはない個性を確立することができるだろう。会場には若い女性客の姿も多く、ジャズへの関心が一般的にも広がっている様子を知って、嬉しく思った。

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