MANY SEASONS LIVE
複数のライヴが集中することは珍しくない。だが今日は4件のライヴが重なってしまった。こんなことは初めてである。結局2公演をはしごすることにした。まず18:00開演のケイ赤城トリオ@タイム&スタイル・エグジステンス。南青山の根津美術館裏手に位置する家具販売店の2Fが、ライヴ・スペースとして用意された。以前、系列の自由が丘店でカーステン・ダール・トリオを観たことがある。今夜は同店が新たに立ち上げたレーベル「TIME & STYLE JAZZ」からの第1弾リリースを記念した、関係者向けのステージ。最初の30分で失礼し、次に移動しようと思って訪れたのだが、なかなか始まらない。メンバーが登場したのは20分遅れの18:20だった。ケイ赤城の生演奏は何度も観ているが、鋭く重厚なタッチとピアノ全体を鳴らす技術は、日本人屈指のプレイヤーだと思っている。結局1曲だけ聴いて、後ろ髪を引かれつつ会場を後にした。
表参道から至近なのが幸いだった。19:00開演の西山瞳トリオ@代々木上原「MUSICASA」へ。新作『メニー・シーズンズ』のリリース記念コンサートである。メンバーは西山(p)+坂崎拓也(b)+加納樹麻(ds)。アキコ・グレースとの共演でも知られる加納が加わった西山トリオは、この日が初体験だったのだが、なかなか強力なビートを叩き出し、新鮮な光景が現出した。関西を拠点に活動中の西山は、東京のライヴ・シーンでも着実にステップ・アップしている。