Jazz Diary 杉田宏樹のジャズダイアリー

セブンオークスとコラボレートしている音楽評論家の杉田宏樹さんによる「ライブ・ダイアリー」です。

邦人ピアニストのレコ発ライヴ

2007年09月09日

 ヤコブ・ヤング@東京TUC。前回の来日は3年前、カーリン・クローグとのデュオ・アルバムをリリースしたタイミングで、ぼくはノルウェー大使館での関係者向けパフォーマンスを観ている。今回は2004年発表のECMデビュー作『イヴニング・フォールズ』と同じレコーディング・メンバーのクインテット公演だ。1970年生まれのヤングが率いるバンドは、20代から60代までの超世代で構成されている。それを可能にするのは彼らに共通言語があって、常識的にはモダン・ジャズということになるのだが、ヤング・クインテットの場合は事情が異なる。北欧らしいクールネスを湛えているのが特徴で、ECMサウンドとしてジャズ・ファンの間で共通的に認識されているものと言っていい。トランペットとテナー&バスクラがフロントに立つのだから、このような音が出てくるという常識はこのバンドには当てはまらない。かつてECMには「沈黙に最も近い美しいサウンド」のキャッチ・コピーが冠せられたが、彼らのパフォーマンスを聴きながらこの言葉を思い出した。5人の繊細な音作りに2時間集中。11月にはECM第2弾となる『Sideways』が登場する。この日ノルウェーの代表的な新聞社ダーグブラーデの記者が同行していて、ビデオと写真撮影をしていたのだが、休憩時間に急遽ぼくがビデオ取材された。

 終演後にはヨン・クリステンセン(ds)との談笑シーンも撮影。今回28年ぶり2度目の来日となったクリステンセンの、前回1979年のキース・ジャレット公演もぼくは観ていて、そんな話題も弾んだ。それらの模様は同社のウエブサイトに記事と動画がアップされた。やはり北欧のジャズ関係者は初対面でもフレンドリーである。

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